2007年3月13日

ヤマアカガエルがおたまじゃくしに

3月1日のブログで、もてぎのヤマアカガエルに今年も出会えたことを書きました。2月24日(土)の生きもの調査の時のことです。棚田一面にものすごい数のヤマアカガエルたちが、大合唱と子孫繁栄に頑張っていました。

 3月3日のNHK週間こどもニュースを見た方もおられると思いますが、その現場のシーンが写っていましたね。

 さて、それから2週間後の3月10日(土)、再びもてぎの棚田へ行ってみました。ありました、ありました。あちこちの棚田に、そのころ産み放たれた卵塊が、稲株の間で、静かに孵化するのを待っているようでした。

 あたり一面は、あの時の喧騒がウソのように、シーンと静まり返っていました。時々、チュチュン、チュチュチュと小鳥が枝の間を飛び交う他は、生きものたちの気配がありません。あのカエルさんたちは、土の中で春が来るのをじっと待っているんでしょうね。

 あっと、発見です。ほとんどが、まだ卵塊だと思っていましたら、一部で孵化して、おたまじゃくしになっているではありませんか。探してみると、結構います。日当たりのいい田んぼでは、おびただしい数のおたまじゃくしが、泳ぎだしています。(写真参照) 三寒四温が繰り返される中で、確実に春が近づいているのですね。

 この時、大変な情報が飛び込んできました。この棚田は、水もちが悪くなっており、夏、水が抜けやすく、そのため、草がすごく繁殖するのです。そこで、一度、棚田の土を入れ替えて、つくり返すというのです。

 しかも、その作業は、すぐ始めるという。大変だ!土を掘り繰り返されては、カエルくんたちは全滅だ!そこで、翌11日(日)の午前中、時間があったので、カエルくんたちの救出作戦を敢行しました。

 バケツに卵塊をとって、水もちのいい、つくり替えをしない田んぼや、一番上のビオトープまで運んだのです。何往復したでしょうか。3時間ほどかかって、大半の卵塊を移し替えることができました。幸い、おたまじゃくしになっている田んぼは、水が充分入っているので大丈夫でした。

 今度来るときは、みんなおたまじゃくしになっているんだろうね。この棚田は、子供から大人までの田んぼ体験イベントの会場になります。日本で一番小さいハッチョウトンボやタガメもいる、生態系のすごく豊かな場所です。夏のホタルは田んぼ一面に宝石をちりばめたようです。みなさんも、一度いらっしゃいませんか。

2007年3月13日

ヤマアカガエルの卵塊

私たちが救出したヤマアカガエルの卵塊です。暖かい日が続けば、あと一週間ほどでおたまじゃくしになるでしょうね。

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